判決

土浦ひきこもり家族殺害:100回も突き刺していて明らかに異様…?(3/3)

http://tk84.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/2_f361.html
http://tk84.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/23_c9b1.html

この裁判では精神鑑定を2度行い、捜査段階で嘱託鑑定を行った医師は
「解離性人格障害を煩っていた可能性はあるが、幻覚や妄想の状態はない。事理弁別能力は損なわれていたものの、わずかである」
と診断していて、裁判所が決めた2人めの鑑定人は
「被告人は統合失調症で、本件当時には特に妄想が大きく作用していた。
心神耗弱、また喪失に当たる可能性がある」
と診断しています。

その1つめの鑑定は信用できないとし、2つめの鑑定を採用したそうです。
として、刑法第39条にのっとって、無罪という事でした。

「姉の顔面を力任せに殴打し、包丁で100回つきさしている。瀕死の状態になっても執拗に激しい行動を取っており、明らかに異様である。
また母親に対しては『いきなり刺すのは母に申し訳ない』と述べており、これは不可解と言う他ない。
畳に整然と玄翁を並べたり、返り血を浴びた衣服を着替えずテレビを観たりして3体の死体と1晩過ごしている。
尺八教室に電話する以外、隠滅行為を行っていない。
また翌朝自首していることについては、妄想があってもある程度客観的な行動をすることもあり、矛盾しない」

ということなどで、了解不可能な考えのもとで被告人が行動したと認定していました。
自分のやっている行為が犯罪と認識していたことなど、考慮してもなお、統合失調症の影響で弁識にしたがって行動する能力を失っていたことを否定はできない、とのことです。

100回突き刺すのは明らかに異様ですが、殺人者はだいたい異様な行為を取るものなので、そう言われても…とこの辺の説明には若干疑問を感じました。
しかし、犯行前の社会主義者云々の妄想はさすがに病気だなという雰囲気です。
ギリギリのところだったのかなという印象を受けました。

被告人は言い渡しの間、ずっと肩を右に落とし、体を前につんのめらせて、身動き1つしませんでした。
言い渡しが終わっても、しばらくその場から立てず、刑務官にかこまれていましたが、裁判が終わったので傍聴人は早々に退廷させられ、最後まで被告人の様子を見届ける事はできませんでした…

しかし、反省もなくこれだけのことをやってしまった人が、判決に従って外に出たとしたら、ご近所の方々はきっと不安になるし、引き取る親戚なんか、次は自分が殺されるんじゃないかと思うのではないか…心配です。

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土浦ひきこもり家族殺害:「罪悪感はない。自分が命にかえても殺さなくてはいけない人でした。」(2/3)

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つづきです

起訴状の内容は
・平成16年11月、土浦市の被告人方において、実母を刃渡り16.5センチの包丁で刺し、左頭部切創などの傷を負わせ殺害。姉の顔面や頭部を100回以上文化包丁で突き刺し、力任せに殴打、頭蓋骨骨折や脳挫傷を負わせ殺害。父を力任せに数十回殴打、脳挫傷などを負わせ殺害。

それに対して被告人は罪状認否で
・姉を100回以上切りつけてはいない
などと述べ、

裁判では責任能力を争うこととなり
・弁護側「被告人は統合失調症で心神喪失」
・検察側「統合失調症に罹患してはおらず完全責任能力を有していた」
とまるっきり逆の主張をしていたようです。

裁判所が認定した事実はこのような感じでした。
(ちょっと何を言っているか分からないところがありましたが…)

被告人は昭和51年に、土浦市の職員である父親と、母親との間に長男として生まれました。昭和48年生まれの姉がいます。
高校まで無事に卒業しましたが、専門学校に入学した年の8月に退学しています。
平成8年から水戸市の警備会社で働きますが、退職し、平成9年2月から4ヶ月間バイトします。
その後引きこもりになりました。
平成13年、野田市にアパートを借り、一人暮らしをはじめます。派遣登録やコンビニのバイトなど行いましたが生活できずその年の秋にはアパートを引き払っています。

家族との関係は、
父親に殴られて躾けられた恨みが日頃からあり、また父親が一方的に自分の考えを押し付けてきて、独善的なところを嫌悪していました。
父親から行動を監視されているような気がしていたそうです。
被告人は父親の指示に従わずたびたび口論になっていました。
小学校の頃、父親の暴力へのはけ口として母親に暴力を振るうようになり、日増しにそれは激しくなります。
中2のころまで明るい面を見せていましたが、中3くらいから口数が減り、孤立して行きます。高校3年生から専門学校まで、友達と会話した事はなく、徘徊や暴力などくりかえしていました。
両親は被告人が高校2年生の時、精神保健センターに相談したようです。

被告人は「家で体に悪いものを浴びているから外でマイナスイオンを浴びている」など謎の発言をしたりしていたそうです。
父親に激しい怒りを持っていましたが、顔を見たくないので家の中でも避けながら暮らし、そのうち、父親が死ぬのを待つしかないと思うようになります。
そのうち、母親に対して、冷蔵庫の開閉を命じる、外の様子をうかがわせる、後ろ向きにさせて殴る、モノを所定の位置におかせる、などの異常な行動が増えていきました。

自分は日本、父親は北朝鮮やイラクだ、姉の結婚がイラク戦争につながってる、など思い込むようになり、テレビから話しかけてくる声が聞こえるなどと言ったり、家庭の独裁者は父親だから、それを倒す事が民主主義を守る事につながると考え、父親を殺す、父親は金正日と同じなどと考えるようになりました。

平成15年、両親は再び精神科医に相談します。
このとき、統合失調症の疑いがあると言われ、通院か入院を勧められました。
しかし父親は通院にも入院にも消極的で、結局事件まで受診に至っていません。


事件の経緯は、以下のようなものでした。

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土浦ひきこもり家族殺害:「被告人は…」(1/3)

【日時】2008/06/27 1330~
【場所】水戸地裁土浦支部 1号法廷
【罪名】殺人

2004年に引きこもりの青年が両親と姉を惨殺した事件の判決公判を傍聴しに行きました。
http://shadow99.blog116.fc2.com/blog-entry-537.html

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なんだか水戸駅と似ています!間違えたかと思いました。
同じ茨城だからでしょうか…???




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土浦駅から西に向かうこと10分程度…街道筋を髣髴とさせる街並みを通り抜けて(後から調べると街道だらけでした)…




ひっそりとした住宅の裏に裁判所はありました。


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裁判所に着くと、午後はこの裁判だけ…
しかも、この裁判は抽選です。
私の地方傍聴でよくあるパターン、外れたら帰るだけという状態です。
予定された傍聴券は28枚とこれまた少ないです。
裁判所の表に行列はまだなかったので安心していたら、どんどん人は増えてきて、トイレから戻ると傍聴希望者は裁判所入口前に並ばされていました。
すかさず後に並びます。
ドキドキしながら待っていると、もっと人が増えてきました。
そうして最終的に集まった傍聴希望者は100人を超えたと言います…
4倍くらいの倍率になってしまいました。

外れたら、ゴハンを食べてすぐに帰ろう…そう思っていると、当たりました。
本当によかったです。
自分でもビックリな、地方でのこの強運ぶり…これからも続くといいです…
なぜか職員さんが案内してくださって法廷にたどりつくと、もうドアは開いていたので、中に入りました。

土浦支部は結構古めなつくりですが、法廷に入って左側は全面窓になっていて明るい雰囲気です。
東京地裁は窓がないので、窓がないのがスタンダードだと思っていましたが、地方に行くと逆に窓のある法廷のほうが多いような気がします。

傍聴券交付所には記者さんがたくさん並んでいたのですが、法廷にも記者席がたくさんあります。
記者席を取れない記者さんが並ぶのでしょうか?
よく分かりませんでしたが、私の右隣にある記者席に座ってきた記者さんは、独り言が多くて気持ちが悪かったです。あまりに恐ろしく、どんな記事を書いている方なのか逆に気になってしまいました。

そうこうしていると時間が来て、裁判官達がやってきました。
裁判長は伊藤茂夫さんというお名前のようです。
こちらで調べると左陪席、右陪席の裁判官のお名前もわかります。
http://www.courts.go.jp/mito/saiban/tanto/tisai_tanto.html
裁判長の前に不思議な柄の入ったカワイイ水差しが置いてありました。
今日も水飲むんだ~
裁判官なのに、なんか小動物みたいでカワイイ~


テレビ撮影も終わり、被告人がやってきました。
なぜか刑務官は4人もいます!
そして刑務官に囲まれている被告人は、上下スウェットを着て、めっちゃヨロヨロしながら歩いてきました。
すごい背中が曲がっていて、ちょっとビックリな猫背です。
ひきこもりすぎたのでしょうか…?
なんとか席についた被告人を観察したところ、やせ型に坊主頭、そしてメガネですが、どこを見ているか分からない目線からは何を考えているのか全く分かりません。

弁護人は6人もいました。
おそらく今までの過程で責任能力を争っていたのだろうと思うので、やる気のある構成なのかな~と思います。

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