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殺人等:金田洋子 自称作家よこたん論告弁論&判決

【被告人名】金田洋子
【日時】2008/06/11 1330~
【場所】東京地裁八王子支部 305号法廷
【罪名】有印私文書偽造・同行使、詐欺、死体損壊、死体遺棄、殺人

とっても昔の裁判ですが、順番にコツコツ書いていこうと思います…
しばらく昔の裁判の記事が続くかと思います。。。

これまでの裁判
http://tk84.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/12_ce63.html
http://tk84.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/ka22_53b9.html
http://tk84.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_ae15.html

年金目当てで恋人のMさんを殺害、Mさん宅の床下にコンクリ詰めにして遺棄したという女の裁判です。


とびとびで傍聴していたこの事件、気になりますが、さすがに遠いと頻繁には通えず、気付くと論告の日になっておりました。
13時半からでしたがなぜか30分ほど遅刻して法廷に入りました。
被告人よこたんは、この日もいつもと同じようにピタピタ系の服を着ていました。本当に顔がハッキリしてる美人です。

そんなかんじで論告の途中から法廷に入ると、共犯とされている内縁の夫、Kさんの供述は不利益な事も話している事から、信用性が高いと検察官が言っていました。
また、長女も「秋頃、Mさんの家のじゅうたんをめくったとき、『地下につながるところ、見ちゃダメ!』と言われた」と供述していて、この話はKの供述と矛盾せず、信用性が高い、弁護側は長女の供述を『Kに迎合し、大人に誘導された』と言っているが具体的ではない、と述べていました。

そして


・被告人がMさんの殺害準備を周到に行っている
 ポリエスタスリング、ノコギリなどを事前に購入しMさん宅へ運び入れている、セメント100キロを事前に購入している、また被告人が、事件のあった年の10月に購入している塗料は、Mさん方のキッチンや収納庫などについている塗料と同一であった(血痕を隠すためと見られています)

・Mさんの生存工作を行っている
 MさんのケータイをKさんに渡し、被告人の指紋などを拭き取らせている
 KさんにMさんを装わさせて、生存を装った

・Kさんに、Mさん殺害を自認している
 被告人はKさんから「Mさんのことだけど、死んじゃったんじゃない?」と聞かれ「私やった」と言っている

・Mさんの毛髪が見つかった
 ダイニングキッチン床下収納庫(死体を隠していた場所)に貼っていた粘着テープからMさんのものと思われる毛髪が見つかった。また同じテープから8本、被告人のものと思われる毛髪が発見されている=犯行、遺棄、隠蔽の証拠である

セメントの搬入はタクシー運転手に手伝わせ1人で行った事も明らかになっているようです(これについてKさんの関与は無し)。

・殺害動機は十分にあった(財産となるMさんの年金目当て)
 感情的な動機ではなく、事前に計画を練っている
 被告人は金に困っていたころに(都営住宅の家賃を滞納し、さらに水道も停止していた)Mさんに出会った。しばらくはMさんに援助してもらっていたがMさんの貯金も底をつき、金銭に逼迫していた
 Mさんがいなくなったことにすれば、年金も手に入るし、都営住宅を追われてもMさん宅に住めるという考えで犯行を計画した
 死体を発見されるとMさんの財産を自由に使えなくなる事から、死体を隠蔽する必要があった


などから、被告人による犯行は明らかだとしていました。


また公判廷での被告人の供述については変遷が多く、捜査当時は「Mさんの殺害をKに打ち明けられた」と言っていたのに公判ではそれを撤回、「当時のことはよく覚えていない」など言うようになったと指摘していました。


「定年ののち、妻子を失ったMさんと競艇場で知り合い、Mさんの蓄えを使い果たしたのち、殺害、死体損壊に及んだ。ダイニングキッチンの床下に死体を投棄し、年金を搾取した。年金目当ての極めて卑劣な犯行である」

「被告人は一攫千金を狙い競艇にのめりこみ、他人の財産を自分の財産であるかのごとく浪費していた」

「当初から犯行は財産を独り占めする事が目的であり、死体を叩き割るなど残忍な行為に及んでいる。3ヶ月後、軟部組織が融解し、ほとんど白骨化した状態でMさんは発見された。人間の成せる業とは考えられず、極悪非道。結果は重大」


として、無期懲役が求刑されました。

すかさず弁論が始まりました。
でもとにかくとっても長かった割に、大した話もなかったので省略しますが、かいつまんで言うと「被告人は当時金に困っておらず動機がない」ということなどから、全ての罪状について無罪を主張していました。


この裁判、被告人はいちおう中国籍なので通訳がついてます。
なので裁判はいつも結構遅くまで続きます。


そして最後に被告人からの一言です!もちろん中国語でしゃべって、通訳が入ります。
「Kさんの話…『私がMを殺した、それは長女とKさんと一緒にいたいから』…それは有り得ない話です。
Mさんは、センス、年齢、全てKより優れてます。女の子だとしたら、もちろんMさんを選びます。Mさんを殺してKと一緒に生活したいっていうの、有り得ない話です…」

と始まって、Kさんの供述にいかに嘘が多いかという話が長々と続きました…
全然、一言じゃないです。

でもなぜか誰も止めないので被告人は喋り続けます!
しかも、涙ぐんだりしながら喋り続けております。

「裁判の場ですけど…死刑出すの簡単かもしれませんが、私は殺してません。金がないから殺したと言っていますが、もし、金がないなら、殺す必要はありません(←意味不明です!)。
私はMさんと仲良くて、ケンカした事もないです…」

とまた延々と続きそうになっていたころ、やっと弁護人が
「金田サン!もういいの!」
とストップをかけました。
もっと早く止めなよ…!

「私はMさんを絶対殺してない、それは有り得ない話です。公正な判断をお願いします。よろしくお願いします…」

否認している被告人で、このように事件に関わった人(ここではKさん)を悪くいうような人っていうのは、なんとなく印象が悪いです。
あくまでも個人的な感想ですけど…
相手をこき下ろす前に、証拠調べでもっときちんと説明したり、やることがあったはずでは…と思ってしまいます。


そんな感じで判決は6月30日に言い渡され、傍聴できませんでしたが、

http://mainichi.jp/area/tokyo/archive/news/2008/07/01/20080701ddlk13040324000c.html

懲役25年でした。

多摩の殺人コンクリ遺体:懲役25年判決 「改悛の情うかがえず」 /東京

 ◇被告側「不当判決」控訴の方針
 多摩市で06年12月、元都職員の前島忠夫さん(当時66歳)が自宅床下からコンクリート詰め遺体で見つかった事件で、無罪を主張していた交際相手の金田洋子(よこ)被告(41)に対する30日の地裁八王子支部判決は、懲役25年(求刑・無期懲役)だった。原田保孝裁判長は、殺害の計画性は否定したものの、死体遺棄・損壊の犯人としたうえで殺害犯に認定。「人をあやめたことへの改悛(かいしゅん)の情をうかがえない」などと非難した。被告側は控訴する方針。

 判決公判は205号法廷で午後1時半に始まった。原田裁判長が判決文を朗読する際、中国出身の金田被告はじっと前を向き、時々通訳者の方を見るなど、落ち着いた様子に見えた。最後に原田裁判長が、判決に不服の場合に控訴できることを伝えると、金田被告は小さくうなずき、閉廷時には目に涙を浮かべていた。

 これまでの公判で、金田被告と同居していた男性(65)が「金田被告から前島さん殺害の告白を聞いた」と証言し、逆に金田被告は「同居男性から殺害の告白を聞いた」と述べた。判決は男性の供述・証言を「高い信用性がある」と認めた。

 傍聴席で判決を聞いた男性は閉廷後、記者団に「無期懲役でなくて良かった。殺害が計画的でないと認定されてほっとした。罪をなすりつけられて精神的にはきつかったのだが」と感想を語った。

Kさん…罪をなすりつけられていたんですね…

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